なおくんの本棚

毎晩の絵本タイムをこよなく愛するなおくんのパパによる絵本紹介ブログ。

『ぼくらはうまいもんフライヤーズ』

ブロンズ新社 2016

作:岡田よしたか


ぼくらはうまいもんフライヤーズ
岡田 よしたか
ブロンズ新社
2016-02-11


 

【パパのお薦め度】 ★★★

【なおくんの熱中度】★★★★

【なおくんの初めて】5歳

【対象年齢】    5歳~7歳

 

だじゃれ好きのママが、すっかり野球好きになったなおくんにと借りてきた一冊。

 

エビフライとアジフライが「野球やれへんか」と次々に仲間を集めていきます。イカフライは上手にキャッチできませんが、他の仲間はそれぞれの方法で上手にボールをキャッチ。フライのチームと言うことで仲間に入れなかったたこやきとたいやきは、なんと自らフライになって仲間入り。その縁からフライ鍋が監督になります。だじゃれと落ちでいっぱいの楽しいチーム作りと練習風景を描いた絵本です。最終ページに登場する試合の対戦相手は、監督がよく知っているとなりまちの連中とのことですが・・・。

 

野球大好きなおくんにはぴったりな一冊で、笑いながら何度も読み返していました。なかなか揚げ物を揚げるところは小さな子供に見せ難いところもあるので、どうやって作るのかを知るいい教材にもなった気もします。

 

パパの一番笑ったところは、たこやきとたいやきが「ほな フライにしてもらお」と気楽に油の中に入っちゃうところかな。

『ひとりぼっちのかえる』

こぐま社 2011

作:興安

文:三木卓


ひとりぼっちのかえる
こぐま社
2011-05-01


 

【パパのお薦め度】 ★★★

【なおくんの熱中度】★★★

【なおくんの初めて】5歳

【対象年齢】    4歳~6歳

 

ひとりぼっちで暮らすかえる。お日様に、雨に、地面に、風にお月様、みんなに聞かれます。「ひとりぼっちで寂しくないのか?」 でも、かえるは寂しくはないと答えます。自然に囲まれ暮らすことに感謝し、満足する姿を描いた絵本です。

 

そして、ラストでは、そんな暮らしをする仲間のかえるが他にもいて、一緒に鳴いてくれます。夏の夜に響くかえるの大合唱が聞こえてきそうな描写が素晴らしいラストページです。

 

作者は、内モンゴルで生まれ育って、日本にやってきた方とのこと。自然を上手に映しているところは、自然豊かな土地で育ったせいでもあるのでしょうか。

 

なおくんもそうでしたが、あまり子供の食いつきがいいような絵本ではないと思います。でも、絵も、文章も含めて、こうした描写の素晴らしい絵本や本というのは、心の肥料となって、どこかで知らない間に効いてくるものと思います。

 

こういう絵本をたくさん読み聞かせしてあげたいな。

『おおかみと七ひきのこやぎ』

福音館書店 1967

絵:フェリクス・ホフマン

訳:せたていじ

 

【パパのお薦め度】 ★★★

【なおくんの熱中度】★★★★

【なおくんの初めて】5歳

【対象年齢】    4歳~7歳


おおかみと七ひきのこやぎ (世界傑作絵本シリーズ)

福音館書店
1967-04-01


 

グリム童話を元にした絵本です。以前、別の作家のものを紹介したところでも書いたように、なおくんの通う園で、年間テーマに取り上げているお話です。

 

昔話や、グリム・アンデルセンなどの古典童話には、いろいろなバージョンがあることを知ってもらいたくて、パパがあえて選んで借りてきました。

 

この絵本は、おそらく、「おおかみと七ひきのこやぎ」の話では、一番有名で普及している絵本と思われます。前回紹介したものより、お話部分の文字数が少し多めで表現も高度な言葉使いなので、対象年齢は1歳上げてみました。絵は、おおかみや子やぎが四足歩行であるなど、比較的動物感が残った、リアルに近い絵ですが、お母さんやぎは二足歩行でエプロン姿に擬人化されていたり、後半では子ヤギも前足で石を持ったり、折衷的な部分もあります。

 

夏休みが開けて、園に行くようになったタイミングで読んだので、園での生活とあいまって、再び家でもおおかみごっこをしたり、園で教わってきた「おおかみと七ひきのこやぎ」の歌なるものを口ずさんだり、このお話の世界にどっぷりと浸かっているなおくんでした。

『ちいさいおうち』

岩波書店 1965

作・絵:バージニア・リー・バートン
訳:石井桃子


ちいさいおうち
ばーじにあ・りー・ばーとん
岩波書店
1965-12-16


 

【パパのお薦め度】 ★★★★

【なおくんの熱中度】★★

【なおくんの初めて】5歳

【対象年齢】    5歳~10歳

 

田舎に立てられた小さいおうちのお話。建てた人は、「まごの まごの そのまた まごのときまで」立派にたっていると信じます。小さいおうちは、丘の上から、景色を眺めて過ごします。夜になると、遠くに見える街の明かりを見て、街への憧れを抱きます。時はどんどん経って、景色も変わります。小さいおうちは、春も、夏も、秋も、冬も、豊かな自然と子供たちをじっと見ていました。ところがある日、自動車が走ってくるのを見たときから、どんどん都会化していく小さいおうちのまわり。遂には、ビルに囲まれてお月様も見えなくなってしまい、小さいおうちはすっかりしょんぼりしてしまいます。そこに通りかかった女の人は・・・。

 

多くの大人には、生まれ育った家や、祖父母の家など、思い出の詰まった家の記憶があると思います。そんな家や、親や先祖への思いだったり、自然豊かだった思いでの地が開発されていく、何とも言えない寂しさだったり。そんな気持ちをくすぐられる絵本です。そして、最後には、心温まる結末が。

 

長い間読み継がれる傑作絵本。パパも初めてのはずなのに、読み聞かせながら何故か先のストーリーがわかっていました。たぶん、はっきりっと記憶にはなくても、小さい時に読んでいたのでしょう。

 

なおくんは、「ふーん」という感じで神妙に聞いていましたが、最初の一度きりでリピートはなし。よく練られたストーリーといい、美しい日本語の訳といい、色彩豊かな絵といい、確かに名作なのですが、田舎が都会化していく、ちょっとさみしい感じや、都会や街の負の部分なんていうのは、子供にはなかなか響かないようです。「まごの まごの そのまた まご」といった、先祖や子孫への気持ちなんていうのも、幼児にはわからないんでしょうね。

 

もっと大きくなって、小学生の中学年くらいかな、昔のことや自分のルーツに興味を持つようになった頃に、もう一度読んであげたい絵本です。はたしてなおくん、その頃までパパやママと一緒に本を読んでくれるかな?

 

『ちっちゃなしろうさぎ』

BL出版 2012

作:ケビン・ヘンクス

訳:石井睦美


ちっちゃなしろうさぎ
ケビン ヘンクス
BL出版
2012-03-01


 

【パパのお薦め度】 ★★★

【なおくんの熱中度】★★

【なおくんの初めて】5歳

【対象年齢】    3歳~5歳

 

「ちっちゃな しろうさぎ ぴょんぴょん はねて」のキーフレーズを繰り返しながら、小っちゃな白うさぎが色々な空想をします。そして、その、ちょっとクスッと笑えるような空想が素敵な絵で描かれた絵本です。

 

「何かな?」 「何で?」 「どういうこと?」 パパやママを質問攻めにする時期に読んであげたい一冊です。きっと、そんな子供の頭の中は、この絵本の絵のような光景が浮んでいることでしょう。

 

なおくんは5歳で読みましたが、少し前のなおくんの頭の中を切り取ったかのような絵がいっぱいありました。ラストのシーンも、おやすみ前のなおくんを見ているよう。「ママだ~い好き」「ママもなおくんだ~い好き」ママとの、このかわいらしいやり取り、いつまで見ることができるかな。パパも、なおくんだ~い好きだよ。

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